いつものバス停のベンチで、今日も考え込んでしまいました。
『さて、今日はどの方向へ歩いて行こう?』
『あっちも行ったし、こっちも行ったし、そっちも行ったし・・・』
『歩くのをやめて、のんびりしたいし、その方がいいかも知れない』
『まぁ、5分歩いてから、体に聞いてみよう・・・・・』
いつもいつも歩き出す前は、こんな感じなのです。情けない、情けない。
でもこの日は3万歩も歩くことになりました。荒川の土手沿いを上流に向
かって歩くことにしたからです。いつも田んぼや畑や林の中ばかりだった
私に、この日の歩きは新鮮な大空、冷たい風を与えてくれました。
歩く時の楽しみの一つがラジオです。あぜ道なんかを歩く時は、もちろん
まわりに人がいないので、思いっきり大きな声で一緒に歌えるので重宝し
ているのです。
この日は荒川の土手の大きな景色の中で、小椋さんの下の曲が始まったの
であわてて、周りに人が居ないか確かめてから、大きな声で一緒に歌い出
しました。
やはり、小椋さんはすごい才能があるのだろう。歌詞にもメロディーにも
大きな景色と同等、いやそれ以上の感動を与えていただいたようで、私の
人生をそのまま歌ったように感じてしまって、ついつい歩きながら感動の
涙が流れてきてしまったのです。
これこそが名曲と言うものでしょう。では、聞いて下さい。
所によっては交通情報をお知らせします(笑)。
雨 潸潸(さんさん)と この身に落ちて
わずかばかりの 運の悪さを恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね
それでも 過去たちは 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
風 散々(さんざん)と この身に荒れて
思いどうりに ならない夢を 失したりして
人はかよわい かよわいものですね
それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
愛 燦々(さんさん)と この身に降って
心秘そかな 嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね
ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
ああ 未来達は 人待ち顔して 微笑む
人生って 嬉しいものですね
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