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TOP > バウの道中記 > 2006/1/3
 

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 point 【rain-bow】
 point 【714Xと6人の医師】
 point 【古代への旅】
 point 【Pastime】
 point 【18のバス停】
 point 【I Thought About You】
 point 【HOMEに帰ろうぜ】
 point 【山月記に学ぶ】
 point 【風 散々と】
 point 【これで、いいのだ!】
 point 『注文の多い料理店』
 point 【曼珠沙華】
 point 【きつねの夕食会】
 point 【キラリ 札幌地下鉄】
 point 【ゴキブる】
 point 【水道水を飲む】
 point 【夏休み】
 point 【ガイア セブン】
 point 【田んぼの中の露天風呂】
 point 【父は空 母は大地】
 point 【ラジオの話し】
 point 【よければ一緒に】
 point 【シベリア鉄道】
 point 【1分で充分だった】
 point 【病みながらも生きて行く】
 point 【がんの催眠療法】
 point 【テニアン島の怪】
 point 【東京銭湯】
 point 【12月の雨の日】
 point 【しあわせって・・・】
 point 【ダダ・チャイルドの明輝人くんへ】
 point 【犬のようちえん】
 point 【東京タワー】
 point 【希望は踊っている】
 point 【Slow Dance】
 point 【道頓堀でカヌー】
 point 【野の花診療所】
 point 【バウ塾】
 point 【ジョン・レノンな私】
 point 【もっとCM見ようね】
 point 【朗報・みっつ】
 point 【あやまりの旅】
 point 【地球をいやそう】
 point 【言葉が消えた・・・】
 point 【四国から・・・】
 point 【3つのビルの謎】
 point 【聖地・チベット】
 point 【事業仕分け】
 point 【途中退席賞】
 point 【ノーナプキン】
 point 【船首漂着】
 point 【大ボラを吹く人たち】
 point 【きづきの瞬間】
 point 【LOVE ME TENDER】
 point 【親子3代つながった】
 point 【水虫の唄】
 point 【自分の足で】
 point 【あの純真さに学ぶ】
 point 【おいしいコーヒー】
 point 【何を目指したか】
 point 【ダムのない川】
 point 【愛おしくて】
 point 【タタの面白さ】
 point 【15秒のCM】
 point 【REGEND 重い扉】
 point 【起業課を新設】
 point 【開け!にっぽん】
 point 【ピンポン!】
 point 【夢から一歩】
 point 【名人戦】
 point 【セバスチャン氏との出会い】
 point 【やっぱカヌーだよ!】
 point 【カナダセミナー報告】
 point 【希望への讃歌】
 point 【アンソニー・フィリップス】
 point 【ウイルスの政局話し】
 point 【Muzinzo vol.1】
 point 【MOXとCANOE】
 point 【地球マンの声】
 point 【人間家族】
 point 【無為自然】
 point 【おくっとこ】
 point 【ベーシックインカム】
 point 【ロビー活動】
 point 【ハワイな予感】
 point 【フードバンク】
 point 【勇気ある卵】
 point 【類は友を呼ぶ】
 point 【内を向いて歩こう】
 point 【ウォーリーの家】
 point 【お弁当の話し】
 point 【素朴な里と人】
 point 【714X 未知の道】
 point 【似顔絵の作り方】
 point 【大好きだよ!】
 point 【ハプチョンに行くぞ】
 point 【予約販売 GOGO!】
 point 【最後のニュース】
 point 【足るを知る】
 point 【骨董通り散歩】
 point 【薪割りの季節】
 point 【Hymn To Hope 】
 point 【こころの意味】
 point 【行きと帰り】
 point 【お誕生日】
 point 【108の祈り・後】
 point 【108の祈り・前】
 point 【てるりん慕情】
 point 【オフコース】
 point 【読書三昧】
 point 【カナダ報告2】
 point 【どんでん返し】
 point 【ストリートビュー】
 point 【帰りたい】
 point 【カジカ鳴く夕暮れ】
 point 【日の目を見る】
 point 【うぶに還る】
 point 【純真な動き】
 point 【ぼ〜っとする】
 point 【常温核融合】
 point 【ナンバー117】
 point 【夢のひとつ】
 point 【カナダ報告】
 point 【タオと生きる】
 point 【ラップ療法】
 point 【Tibet Tibet】
 point 【千島学説セミナー】
 point 【ガストン・ネサーン】
 point 【BOOMERANG】
 point 【Yes,We Can】
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 point 【マンハッタンのマグロの叫び】
 point 【食の研究所】
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 point 【医学の進化】
 point 【育ち・なおし】
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 point 【中越沖地震】
 point 【慈しむ】
 point 【ひとり旅の冒険旅行】
 point 【HOME SWEET HOME】
 point 【動けば変わる】
 point 【豪快な号外】
 point 【今までのような暮らし】
 point 【森の魂 風の塔】
 point 【スローダンス】
 point 【白い森】
 point 【悲しい知らせ】
 point 【千島学説に学ぶ】
 point 【Beyond】
 point 【広島灯籠流し】
 point 【生徒諸君に寄せる】
  【サイコロの未来】
  【絶望に効くクスリ】
   【風になる】
  【まぁだだよ】
  【ほたるのものすごさ】
  【いいモノみっけ】
  【猫語の教科書】
  【廊下で立ってなさい】
  【21世紀第64回目 月の祭り】
  【アーティストが世界を変える】
  【天声人語】
  【自衛隊に入ろう?】
  【とある社内報2】
  【とある社内報1】
  【四方山ばなし】
  【歌舞伎町三者会談】
  【超秘密会議の打ち明け話し】
  【吹雪の中の水虫のうた】
  【イカ焼きとミックスジュース】
  【豊島問題改ざんサイト】
  【chanとまこっちゃんやど〜】
  【古武道とはなんぞや】
  【道後準備会】
  【竹炭名人芸】
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バウの道中記 2006年1月3日 敦賀


【吹雪の中の水虫のうた】

敦賀インターのバス停に降ろされたら、すでに周りは暗くなっていた。このバス停はどこにでもある不親切なバス停で、高速側の歩道に降ろされ、目の前の小さな小屋に一旦入り、その反対側の出口を出ると一般道というしろものだ。

不親切だというのはこの小屋である。このバス停から次ぎに目指す場所へのアクセス情報とか地図がほとんど掲示されていないので、殺風景なのである。

ライターに火を灯して、小屋の中にあった小さな張り紙を何とか目を近づけて読んでみたが、残念なことにこの場所と他の場所をむすぶ、路線バスはないらしくタクシー会社の案内すらもない。

あいにくこの時の私の携帯はバッテリーが切れていて、何処にも連絡がとれない状態で、暖房も何もない小屋の外は猛吹雪の状態で、真横に吹きすさぶ大きな雪の固まりの影
響で10メートル先さえ見えなくて、私はしばらく途方にくれて、なかなか外には出れないでいた。

その時、頭の中からオーケストラの響きが始まり、ティンパニーの音まで鳴り出した。この出だしの曲はいつも困った時に決まって出て来るあの曲のイントロだ。そのあとすぐに加藤さんの優しい包容力のある歌声が聞えて来た。

どんなに どんなに 離れていても
僕は君を 忘れはしない

夏になると思い出す 君と遊んだ この浜辺
切なく うずく 水虫は 僕と君との愛のしるし

どんなに どんなに 離れていても
僕は君を 忘れはしない

私はいつものように、体を揺らしながら頭の中のこの音に合わせて一緒に歌い出していた。吹雪の中の薄暗い小屋の中で50代のスキンヘッドのあやしい男が一人である。

私の頭の構造は実はすごく単純に出来ている。いつも思うのであるが実にバカで、真面目で、純粋な部分を未だに持ち続けている。これが私なりの持続可能な力の根源部分な
のかも知れない、と自分自身で思い込んでいる。

たぶんその逆の、ズル賢く、不真面目で、不純な人間にはこんな面倒なプロジェクトを立ち上げる気も起こらないであろう。

この歌を1フレーズ行ったところで、300キロカロリー、3フレーズ続けたところでカレーライス一杯分を超えるエナジーが私の体全体に生まれたようである。

私は思い切って吹雪の中に飛出した。小屋から右に出て20メートルほどの場所で公衆電話を発見出来たが、ボックス自体が雪に埋もれていて、ドアの中に入ることすら出来ない。

その先の高速入り口のゲートはもちろん無人化のため人が誰も居なかった。しかしその先30メートルぐらい行った所で懐中電灯らしきものを振り回している人たちを見つけて安堵した。

彼らはスノータイヤとか、チェーンを車が装填しているか確認するための職員らしく、その中のボス格の人がタクシー会社に連絡を取ってくれることになった。

小屋に戻る時に私はワダチに足を滑らせて、2回転倒した。
2回目の時は、突風でメガネが飛ばされ、それと同時に滑って転んだようである。一瞬の内に後頭部が凍った道路に打ちのめされていた。

私はわざとしばらくの間、顔を上にむけたまま、顔中に雪を溜め込みながらも静かにすることにした・・・・・
体のどこにも異常はないようだ・・・・・・

どんなに どんなに 離れていても
僕は君を 忘れはしない

夏になると思い出す 君と遊んだ この浜辺
切なく うずく 水虫は 僕と君との愛のしるし

どんなに どんなに 離れていても
僕は君を 忘れはしない

考えてみると、この歌は夏の歌である。こんな吹雪の中で横になりながら歌っている方がおかしい。そう思った瞬間、涙が流れて来た。

私が思い描く世界はまだまだ理解者が少ない。
だからまだまだ先の世界なのだ。
そのためにもっと動かなければ・・・・・・

日付が変わり、4日となった深夜0時、私はフェリーに乗船した。通常、車なしで乗船する人は待ち合わせ室から船に架けられた廊下風のタラップで乗船するが、この日は港の中まで風がきつくて、船揺れがすごいためタラップを引っ付けることが出来ないらしいのだ。

私たち数人は、船会社が用意した乗用車に乗り込み、トラック用の船のゲートから乗船した。

このフェリーは4日深夜1時台に敦賀港を出航して、同日4日の夜の8時台に苫小牧に着くはずだったが、荒天のため、8時間遅れになり、5日の朝方、3時に苫小牧に着岸
した。合計26時間、台風並みの大しけの中をさまよっていたことになる。

札幌のホテルに着いたのは5日朝の5時になっていた。それも体全体が揺れ動く船酔い現象を残したままである。

冬の前線が通過する日本海のフェリーの旅は気をつけよう!
一旦吹荒れると、快適な航海どころか後悔だけが吹荒れる。
 
TOP > バウの道中記 > 2006/1/3

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E-mail:bow@peace2001.org