人生の中で、ときどきこれはすごいと思う、いい本に出会う機会がありますよね。そんな時に、私がいつも繰り返してやってきたのが『ブーメラン』のようにその本を四方の空に飛ばすことです。
これはと思えた本を10冊ほど手に入れて、裏表紙にBOOMERANGというタイトルを入れて、自分の氏名と住所と「この本を、あなたのまわりの、読んでくれそうな人にまわして下さい。」と書き込んで、自分の360°の方向に配る手法です。私がこの「BOOMERANG」という手法をやりはじめたのは、30年ぐらい前のことでした。
一冊目のブーメランの対象となった本は、今から150年前にソローが書き上げた『ウォールデン 森の生活 』 でした。この本は誰もいないメイン州の湖のほとりの森の中に生活の場を求めて入って行く、まだ若い20代のソローが書き上げたもので、まるで自分がその場にいるように思えて、毎日うきうきしながら、1ページづつ読みあさったのを今でもなつかしく思っています。
今だから言えるかも知れないのですが、やはり私の生きる方向感覚は、このソローの『森の生活』にそうとう動かされたのかもしれません。
嬉しかったのは、昨年長野の山奥に出かけた時に、友人の家の近くにある天然酵母のパン屋さんの奥さんが、15年前に私がブーメランとして飛ばした10冊の内の一冊の『リトル・トリー』の本を持っておられて感動しました。
その本の裏表紙を見て、またまた感動です。そこには私の名前の横にびっしりと親子らしい名前が並んでいたのです。
皆さんもいい本を見つけたら「ブーメラン」として飛ばして下さい。
先日、金妻シリーズで有名になった、たまプラーザ駅の近くにクリニックを開業した、萩原 優先生に会いに行きました。インターネットラジオの『@tention』の収録のためにです。<http://www.peace2001.org/attention/info.html>
(2月22日/金曜日から放送します)
萩原先生は、札幌の『ガン呪縛を解く』を書いた稲田さんからの紹介もあり、また私の講演を聴きに来ていただいたりと、いろんな場所で話しを重ねてきたのですが、やさしさが内面からあふれてくる「人柄」
と、自分の役割の険しい道を、いとわず登りつづけようとする「生き方」を感じさせてくれる、自称、私の主治医のお医者さんです。
イーハトーヴ クリニック:<http://ihatovo-clinic.com/>
彼は、大学病院の外科部長まで登り詰めたのですが、西洋医学の抗がん剤投与や、放射線治療だけではなかなか回復してこないガン患者たちに、こころを動かされて、ガンの原因のひとつとされている「ストレス」からの診療を目指して、渡米して催眠療法の最前線を学んでこられ、今に至っています。
催眠療法とは、顕在意識の下に存在し、意識の90%以上を占めている潜在意識と顕在意識がつながった状態で行なう心理療法のことですが、そんな心理学専門の萩原先生が、一冊の本を紹介して下さいました。
これがすごい本だったんです。
『BOOMERANG』上位ランキングの対象になるようないい本でした。
タイトルは『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』徳間書店
原題『The Power of Now』
エックハルト・トール著・あさりみちこ訳
いやあ〜!ひさしぶりですね、こんないい本は。
この本一冊を読んで「過去・現在・未来」という時間軸の解釈もできましたし、何よりも、いままで追い求めて来た「自分」という姿が、実は「偽物」であることが分かったのが大きいです。
このことを、私に、見事、認めさせたのですから、この本はすごい!
そこで、この本の紹介文を私なりに書いてみようとしたのですが、この本の最初に書かれていた監修者飯田史彦の言葉が的を得ているので、ここに引用させていただきます。みなさんも是非この本を取り寄せてお読みください。(分かる人は、腑に落ちる・・・驚くよ!)
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『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』徳間書店
原題『The Power of Now』
エックハルト・トール著・あさりみちこ訳
監修者の言葉
福島大学経済学部助教授 飯田史彦
人間の人生観や「生きがい」の研究をやっている私が、本書の監修をお受けすることに決めたのは、著者による次ぎの言葉を目にした瞬間でした。
「本書を執筆するうえで、わたしが特に心がけたのは、できるだけ宗教色の薄い用語を使うことです。そうすれば、さまざまな宗教的バックグラウンドを持つ人々の心に、本書が響くだろうと考えたからです。その意味で本書は『普遍的な魂の教え、あらゆる宗教のエッセンスを統合し、現代向けに書き改めた書』だと、みなしていただいてかまいません。」
この言葉を読んだ瞬間、私は、本書が、宗教的観念への抵抗感が強い大多数の日本人にとって、「心待ちにしていた内容」であることを直感しました。そして、本書を読み進めるにつれて、その直感が確信へと変わっていったのです。
「さとりをひらくためには、いったい、どうすればいいのだろうか?」
「神様のような大いなる存在とは、どのような存在なのだろうか?」
「抑えられない自分の感情を、どうやってコントロールすればいいのだろうか?」
「有意義な人生を送るためには、どうすればいいのだろうか?」
「愛とは何であり、どうすれば自分や相手を愛するようになるのだろうか?」
「過去・現在・未来という時間の正体はどのようなものなのだろうか?」
「悩みや苦しみを手放すためには、どうすればいいのだろうか?」
「どうすれば、こんな自分でも、人を許すことができるようになるのだろうか?」
「自分のエゴや、自分を取り巻く様々な『しがらみ』から、自分を解放して楽になるためには、どうすればいいのだろうか?」
もしも、あなたがこれらの疑問をお持ちであり、しかもいわゆる「宗教」には抵抗感があるとおっしゃるならば、本書こそが、その望ましい解答のひとつを示してくれるはずです。本書はドラマティックな物語のように、「さて、次ぎはどんな話になるのだろうか?」と、読者の興味をかき立てながら展開していきますので、ここで不用意に本書の内容に触れ、解答を暴露してしいまうことは避けておきましょう。
本書を読み終わった時、「ああ、私が漠然と感じていたもの、求めていた解答を、ここまで率直に、わかりやすく明文化してくれた本に、ようやく出会えた!」と、喜ぶ読者も多いはずですから。
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