この秋から冬のはじめにかけて、久々に旬で粋な言葉に出くわしました。
『大好きだよ』って3人の人から言われたのです。
今までの私の人生の中で、この言葉とは何度も遭遇して来たにも関わらず、
この年になって始めて出くわしたような感動を覚えたこの言葉は、私の胸
にキュ〜ンと響くものとなりました。
私にこの言葉を投げかけてくれた三人は、二人が女性で一人が男性でした。
三人とも違う場所で、違う話題の中で、この言葉を告げてくれたのですが、
不思議なことに三人共通だったのが、私を抱きかかえるようにハグをして
くれて、その言葉を伝えてくれたのです。
こう見えても硬派の私は(笑)、戸惑ってどんなリアクションをすればい
いのかと、とっさに迷ってしまいました。それほどこの『大好きだよ』っ
て言葉に胸が高鳴ってしまったのです(笑)
暫くの間、この胸が高鳴る怪奇現象から抜け出すことが出来ず、ぼぉ〜と
している時に、いつも『大好きだよ』と言う言葉のことを考えていました。
どうもこれは音楽に似ているようだ。中心部に心を小踊りさせるメロディ
ーがあって、それらの背景に絶妙な響きを奏でるハーモニーがあって、そ
こに強烈なインパクトを残すメッセージが見事に載せられている。
いやいや、いくら絶妙なシンフォニーのようにその言葉の音が出て来ても
こちらの心に、絶妙な響きを読み解く容量がなければならないのだから、
私はちょうどこの言葉が理解出来る時期に、とうとう入ってくれたのだろ
うか?と、やはり真面目に固く考えてしまう私なのです。
しかし、あの人たちはどうして何気なく、こんな重要なことをいとも簡単
に言えたのだろう・・・。
そんなある日、いつも行く大きなスーパーの手前にある私のお気に入りの
ベンチに座っている時に、200mぐらい先の方から、いつもご挨拶をし
ている雑種犬のトミーくんと、小学5年生のてっちゃんが駆けて来るのに
出くわしました。
二人は私を見つけて走って来てくれたようで、てっちゃんは私の横の定位
置にやっと着いたとばかりにストンと座り、トミーくんはシッポを無限大
のマークで元気に振り回し、私の手が伸びて来るの待ち構えてくれていま
す。
その時、てっちゃんが言ってくれたのです。
「トミーくんは、おじさんが大好きなんだって。大好きなんだよ!」
私はちょうど3人から言われた『大好きだよ』について、これは一体どう
解釈すればいいなかと考えていたので、びっくり!とっさに・・・
『おじさんもトミーくんのこと大好きだし、てっちゃんのこと大好きだよ』
と言ってしまいました。
てっちゃんは、一瞬、はずかしそうに体をキュンとくねらせて、うれしそ
うな、幸せそうな顔になってくれました。それを見てトミーくんも大喜び。
言霊ってあるんですね!何気なく使っていた言葉に注意深く接して行くと、
私たちは、思い通りのしあわせをつかむことが出来るのですから。
これからは、毎日毎日の生活の中で、『大好きだよ』をたくさん言って行
こうと決めました。どうですか?皆さんも!一番近い人から『大好きだよ』
と言い始めては、これってすごい変化をもたらす言葉なのですから。
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