まだ寒かった今年の2月のことでした。一部上場企業の秘書課から私宛に
一本のメールが届きました。
このメールを出された方は、私とのコンタクトは始めての方だったのです
が、先任の秘書課長と私は阪神大震災から、ホコリだらけの普段着のまま
の現場でのお付き合いがあり、その先任の秘書課長から神戸での私のスポ
ット的な動きや、面白い裏話しまでよくお聞きのようで、はじめて頂いた
メールから打ち解けた関係になることが予想出来て、たいへんうれしく感
じることができる内容のメールだったのです。
この会社は阪神大震災の当時、経団連を通じて私たちに5台の携帯電話を
提供してくれていましたが、経団連と私たちの間で取り決められていた返
却期間の3月末あたりには、その携帯電話の番号は日本中の支援者に知れ
渡り、なかなか返却できなくなって何度も経団連に連絡を入れて返却期間
の延期を申し出たのですが、とうとう、なんと経団連の担当者からヤクザ
言葉のような脅し言葉まで出る始末で、困っていた時に仲裁をしていただ
いたのがこの会社の元秘書課長だったのです。(最初は西宮から歩いて灘
区まで来てくれました)
さて今回頂いたメールの趣旨は、昨年から始まった世界レベルの不況のあ
おりを受けて、製造業としての今後を考えるときにどうしても、もう一度
社内の基盤コンセプトから考え直さねばならない時が来たと考え、200
9年度から3カ年計画でこのコンセプトを書き変えたいと思い、今回その
一環として社外の有識者にもご参加をお願いして『この会社を変えたい』
と言う社内プロジェクトを始めたと言うものでした。
そこで社内の各部署から面白そうな人を推薦することになって、秘書課か
らは、こんなへんてこりんな私を推薦することになったらしいのです。
この会議はすでに3回行われました。初回の会合は都内の本社ビルの豪華
な会議室で各方面から選ばれた10人のメンバーの顔合わせ。2回目はそ
のメンバーが自由に提案を出すことになった会議。3回目はこの8月にな
ってからメンバーから出された提案についての会社側からの報告でした。
座長は作家。メンバーの中には大手広告代理店の重鎮、銀行の役員、弁護
士など私の他は、ほぼ一流ぞろいで恐縮したのですが、そこは私のことで
す、「普段着のありのままの私」をお出しして行きました。
さて、この会合で私が出した提案の一つをここでオープンにしておきたい
と思います。ここでは、まだあまり詳しく書くことができないので、3つ
のキーワードで想像していただくとうれしいです。
1、『起業課』を世界初の新設とする。
これに向かって新しい起業家精神満杯の人材が集って来ます。
また、新入社員から退職まじかい人まで目が輝き出すでしょう。
だってこの会社に入社して、やりたい事が見つかればこの起業課
がバックアップしてくれるのですから。
2、起業課で『社内マイクロクレジット』を世界初の試みとして採用する。
これで、社内の「お金の流れ」が変わり始めるでしょう。企業側
にすれば、人材は宝と堂々と言える根拠になるでしょう。
3、それらの原資として『社内留保金』を活用する。
この会社もやはり巨額の社内留保金を持ち合わせていました。
この3つのキーワードだけで、私の提案した効果的な構想を想像する人が
はたして何人ぐらいいるんでしょか?
面白いですねこの世界は・・・・・・・
こんなことぐらいで(笑)・・・・・・
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