残念ながらそうはいきません。専門家が新たな機械の開発に取り組んでいますが、機械では全ての地雷を除去することは現状では不可能です。しかも地雷がなくなれば後はどうなってもいい、なんてのも困ります。撤去をした後に人が住んだり、農業ができるように、周辺に住む人たちや、撤去を行う人の安全を考えたやりかたを「人道的地雷撤去」と呼びます。 |
金属探知機による作業 まず、金属探知機のチェック。手で探知面から10センチを遮り探知音がでないことを確認。そして、中心に小さな釘が打ちつけてある木片をとりだす。これで、わずかな金属しか使用していない中国製のプラスチック製地雷などを感知するために必要な感度を確認する。この木片を探知機から10〜15センチの距離で通過させ、「ジジッ、ジジッ」という反応音を確認してから作業に入る。この探知機のテストは必ず毎回の探知機使用前に行われる。命綱である。 |
木片と金属探知機 |
発見までは、数時間かかることもある。地雷や不発弾が発見された場合は、原則的にその場所でプラスチック爆薬などを用いて爆破処理を行う。30分の集中した時間があっという間に感じる。作業現場の所々に、4本の黒い棒で囲まれた約1平方メートルの場所がある。これは地中から発見された金属片、爆弾の破片や薬莢などを集めて置くところである。迫撃砲の羽なども無造作に置かれていた。 防弾チョッキと顔面の保護バイザーをして、亜熱帯気候の炎天下を歩くと、それだけでも背中を汗が流れ落ちます。慎重に作業をしていると、その暑さが緊張で倍増するように感じました。 |
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